リゾートマンションの売買!購入時の注意点
リゾートマンションと聞くと、バブル時代に投資目的で購入されたものというイメージがありますが、現在でも人気に陰りがあるとは言え、売買されています。
団塊世代の人が購入するという印象の強い物件ですが、若い世代でも購入する人が増えてきているようです。
ただ、通常の生活用のマンションとは異なるので、ランニングコストやローンプラン、税金の仕組みも異なります。
ここでは、リゾートマンションを売買するときの注意点、メリット・デメリットを紹介していきます。
リゾートマンションとは?
温泉やスキー場、また海岸近くの観光地に建てられたマンションのことを一般的には指しています。
用途としては、生活居住用ではなく、いわゆる別荘(セカンドハウス)として利用されることが想定されています。
メリットは?
リゾートマンションを購入するメリットは人それぞれあるでしょうが、一般的と思われるものをいくつかピックアップしてみましょう。
- 共有部分の管理を管理会社に一任できるので負担が減る
- 共有部分がスポーツジムやバーが設置されているなど、充実している場合が多い
- 自分の都合に合わせて観光地に行けて、眺望の良い部屋で過ごせる
- 観光地に戸建てを賃貸するよりも、基本的に安価に賃貸できる
- 所有しているとステータスになる
- 場合によっては非常に評価の高い資産となる
そのほかにも、そのマンションを拠点にして隣接の観光地に遊びに行けたり、友人知人を招待してホームパーティが開けるなど、アイデア次第でいろいろメリットは生まれてくるでしょう。
デメリットは?
他方で、リゾートマンションを所有・賃貸することのデメリットもあります。
住居人の管理・修繕についての意識が低い
この点は、リゾートマンションが居住用ではないということが主な理由になっています。
生活空間ではないので、住居人がいつもいるわけではありません。
そうなると、管理組合を住居人で結成したとしても、なかなか合意がとれずに、課題があったとしても解決のための合意がとれない状態が続いてしまいます。
こうなると、共有しているという意識も希薄になり、マンションを気持ち良く暮らせる状態に保とうというモチベーションも低下します。
このような事態の結果としては、劣化が早まり、修繕もなされないので、資産価値がどんどん目減りしてしまうということです。
またマンションの建て替えには原則、住居人の5分の4が合意する必要があるとされています。
これは通常のマンションでも難しいことで、リゾートマンションであれば尚更、合意に達することは困難になっていて、現実的には不可能と言えるでしょう。
市場価格の変動が激しい
バブル期の不動産投資が、都内と同様にリゾート地でも急落したように、需要が冷え込めば居住用のものに比べてリゾートマンションは急落する危険性があります。
居住用であれば、地方から都内や都市圏に出てくる学生や新社会人が必ず毎年いるために、一定の需要があるので価格が急落することは基本的にありません。
それに対してリゾート地では一定の需要が見込めるわけではないので、急落の可能性は常にあります。
ドラマのロケ地になったり、近くの遺跡などが世界遺産登録されれば資産価値は急騰するかもしれません。
ハイリスク・ハイリターンはリゾートマンションの特徴と言えるかもしれません。
値崩れしにくりリゾートマンションは?
現在は、熱海のリゾートマンションが団塊世代を中心に再燃しているとのことです。
熱海のマンションは全国平均よりも管理費が1〜2万円高いと言われていますが、都心から割と近いこと、温泉があることなどの理由から値崩れしにくいエリアとされています。
また、固定資産税が割と安価であることも、需要の下支えとなっているようです。
ローン金利は高くなるのか?
セカンドハウスを購入するというと、現金で一括支払いというイメージもありますが、実情はそうではなく、特に近年では通常の物件購入と同様にローンで購入する人も多いようです。
フラット35
通常、別荘などセカンドハウスの購入などでローンを組む場合には、金利が高くなることが知られています。
その中でもフラット35については事情が異なり、通常の利息と同様の利息でローンを組むことができます。
ただ、フラット35には床面積の上限や建物の構造の規約がありますので、よく確認することが必要です。
セカンドハウスローン
このローンは一部の都市銀行とリゾート地域内の地方銀行が扱っています。
融資条件は通常の住宅ローンとあまり変わりありませんが、金利が少し高めになっていることが多いです。
またリゾート地でマンション開発する不動産会社が金融機関と提携して行う提携ローンというスタイルもあります。
買手にとって融資しやすい条件になっていることが多く、手続きもスムースになるように工夫されています。
ローンを組む場合の注意点
上記に紹介した提携ローンであれば問題ないのですが、中古物件や特別に市場価値の低い物件ではローンの審査が通らないケースがあります。
中古でお気に入りの物件が見つかったとしても、すぐにローン申請するのでなく、不動産会社に相談するなど、確認してから申請することが大事になります。
税金面での優遇措置を受けることができる?
リゾートマンションは税制面ではセカンドハウスという名称で分類されています。
これに分類されると、いくつかの税制面での優遇措置が受けられます。
ただセカンドハウスと認定されるには「週末に居住するため郊外等に取得するもの、遠距離通勤者が平日に居住するために職場の近くに取得するもの」を指し「毎月1日以上居住の用に供するもの」という制約があります。
通常のリゾートマンションとなると、月1日以上の居住はしないケースが多いでしょうから、なかなかこの優遇措置は受けられないかもしれません。
そうはいってもリゾート地に別荘を持つということは、友人や家族と楽しい思い出を作れるという優遇措置に勝るメリットがありますので、マンションを購入するか、どこに購入するかは自分の方針にしたがって判断するのがいいかもしれません。