家の売却時のホームステージングのメリット・デメリット
戸建、マンションに限らず、不動産売買が活発になっていますが、多くの売主が少しでも高い売却金額をつけたいと思っているのは共通だと思います。
さまざまな売り方、宣伝の仕方などが試行錯誤されている中で、最近では「ホームシテージング」という方法が注目されつつあります。
私の知人でも、結婚を機に、東京都荒川区の家を売却し、文京区駒込に家を購入しようと目論んでいました。ただ、なかなか自分のイメージしていたような金額では買主が現れず、金額を下げて売り直そうとしましたが、「ホームステージング」という方法を知って、かなり希望の金額に近い金額ですることができました。
以下では、ホームシテージングを導入することによって、家を高く売ることはできるのか?またその際の費用、およびメリット・デメリットについて解説していきます。
ホームステージングの目的・メリットは?
不動産業界の間では、ホームステージングというと中古マンションの売却ということをイメージされるようですが、必ずしもマンションに限ったことではありません。
というのも、ホームステージングとは、マンションや家の持つ魅力を買主候補者に対してアピールするための方法だからです。
売主にとってのメリット
具体的には、インテリアやエクステリア、家具から小物まで、家の魅力を前面に引き出すための演出が行う手法です。
これによって、ホームステージングする前よりも、買主候補者により魅力をアピールすることにつながり、自分の希望金額に近い金額で売却することを目的としています。
しかも、多彩な工夫で魅力を出すことにより、大きなインパクトを買主候補者に与えることを目的としていますので、よりスピーディーに契約へと至ることを可能にします。
買主にとってのメリット
それに対して買主にとっては、ホームステージングによって意匠された物件を見ることは、より理想の生活空間をイメージすることにつながりますので、大きなメリットになると考えられています。
自分で物件見学したことのある方ならお分かりでしょうが、空室の状態ですと、なかなか生活空間のイメージ、臨場感などを皮膚感覚で実感することは難しいものです。この面から言えば、ホームステージングによって入居した後のコーディネートの見本にもなり、おおいに購入のモチベーションを喚起させることとなり、大きなメリットと言えるでしょう。
歴史
少しだけ、今回のテーマにまつわる歴史に触れておきましょう。
よりホームステージング導入のメリットを理解できると思います。
始まりは不動産売買の活発なアメリカになります。時代は1970年代で、その後に隣のカナダ、それから大西洋を渡ってフランス、アイルランド、イギリスなどに普及していきました。割と新しい手法であることがわかると思います。日本に普及し始めたのは、ごく最近の数年前からです。
日本では従来、家を買うといえば新築物件という考えが連綿と続いていますが、アメリカでは新築の取引よりも中古物件の取引の方が圧倒的に多くなっていますので、このホームステージングが始まった理由も納得できます。
アメリカでは専門職として「ホームステージャー」という職種も存在しています。彼らの手にかかった物件は通常の価格に比べて1割程度高く売れるといわれています。
このホームステージャーは特殊能力を持った専門職としてステータスも獲得しており、特にスキルのある人には複数の不動産会社から依頼が集中するなど、非常に注目度の高い職種となっています。
かかる費用
日本では、まだホームステージャーとして確立した職種はなく、この手法を行なっている専門会社に依頼することでホームステージングが可能となります。
専門会社は複数の大手不動産会社と提携して受注していますが、これ以外にもインテリア会社などが、一つの事業として行なっている例も多くあります。
一つの例として、ホームステージングを専門的に手がけている会社、その名もホームステージング・ジャパンという会社の料金を見てみましょう。
コンサルティングプラン
いくつかのプランに別れていますが、ホームステージングを実際に施すのは売主として、そのためのコンサルティングを行ってくれる「コンサルティングプラン」があります。
この場合、5万円〜という設定になっており、自分の希望金額で売却に至るまでのアドバイスまでを行ってくれます。
ベーシックプラン
次に「ベーシックプラン」があり、このプランではアドバイスはもちろん、家具やインテリアのコーディネート、さらに売却契約が取れるまでの見込み期間は家具のレンタルをしてくれる内容となっています。ここでいう見込み期間は、概ね3ヶ月となっています。このプランは15万円〜という設定になっています。
スタンダードプラン
最後に「スタンダードプラン」というプランですが、このプランでは、リビング・ダイニングを最も重視したコーディネートをしてくれ、さらに洗面所やトイレ、お風呂に至るまでコーディネートしてくれるものです。
このプランは30万円という設定になっています。
デメリットは?
ここまでいうと、ホームステージングをしないと損すると思われるかもしれませんが、デメリットも確かにあります。
その最たるものはホームステージング施工にかかる費用でしょう。
仮に15万円の費用をかけて施工して、果たして売却金額にそのぶん上乗せすることの妥当性を判断するのは非常に難しいでしょう。売却金額を高くしたら見学希望者が減った、ということもありえます。
またホームステージングはあくまで売主側からの一つの提案に過ぎないのですが、過度に演出することはかえって購入意欲を削いでしまう結果になりえます。
見学に来た人は自分の理想的なコーディネートのイメージを持っている場合もありますので、こういった人に対しての演出は逆効果になってしまいかねません。
以上、ホームステージング導入のメリット・デメリットやコストを解説してきました。
検討されている場合は、自分の希望売却金額で契約が結べるよう、いくつかのホームステージング会社に相談してみることをおすすめします。
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