家の不具合(トラブル)はどこまで買主に伝える?
長年住んでいると家の不具合が出てきますよね。
ドアの建て付けが悪い、障子や壁紙の破れや汚れ、畳の色あせ、外壁のひび割れなど、経年劣化も含めて何かと気になるところは出てくるものです。
不動産の瑕疵担保責任
我が家の不具合といえば・・・
リビングの床が一部ミシっと音がなるのと、お風呂場の開き戸のヒビ割れがありました。
壁紙など目立った汚れや剥がれはなかったのですが、やはり生活で一番過ごす時間の長いリビングの壁紙は、部分的に少し汚れていたりもしました。
あと消防署が近くにあって、窓を開ける時期には出動する時のサイレン音が気になったり・・・
売主としては、できるだけ隠したいのが不具合ですよね。
正直に伝えて値段を下げられたらどうしよう?
買い手が見付からなかったらどうしよう?
など、私も不安になりました。
こういった不動産の不具合のことを「瑕疵(かし)」といいます。
瑕疵を隠して売買契約が成立し、売却後に見つかった場合は、売主が責任を負う「瑕疵担保責任」という決まりがあります。
売主に故意や過失がなくても、不具合に対して責任を負わなくてはいけません。
買主が売主に対して「損害賠償」や「契約の解除」など責任追及できるのは、買主が瑕疵を見つけた日から1年以内とされています。
隠れた瑕疵
そもそも長年住んでいる家の老朽化や性能低下は普通に考えられることですよね。
瑕疵担保責任というのは「瑕疵が隠されているか?」というところに焦点が当てられます。
既に分かっている欠陥や、予測される事柄を明らかにすれば「隠れた瑕疵」ではなくなります。
全ての事情を伝えた上での契約となれば、責任を負う義務はありません。
なので、買主さんが住み始めて「前に聞いていたけど、やっぱり○○が気になる。どうにかして欲しい」といった要望には応える必要がありません。
有効になる期間・時効
瑕疵担保責任が有効になる期間は、売主が不動産屋さん(宅建業者)だった場合は売却から2年以上、売主が個人だった場合は責任を負う期間(日数)を話し合いで決めることになり、通常は引き渡し後1ヶ月~3ヶ月程度という取り決めが多いようです。
場合によっては瑕疵担保責任なしで現状引き渡しとし、その分値段を下げる方法もあります。
※瑕疵担保責任を負わなくても良いと双方が合意することを「瑕疵担保責任免除特約」といいます。
とはいえ、買主にとって何の保証もない中古住宅には不安材料が残りますよね。
平成22年から始まった既存住宅売買瑕疵保険や不動産会社独自の設備保証サービスもあるので、
詳しくはこちらを参考にしてください。
売主が「気付かなかった瑕疵」には10年の時効がありますが、「知っていたのに隠していた瑕疵」については時効がありません。
そのため、隠していたことが立証されると、何十年も経った後になって買主が売主に対し、損害賠償を請求する事例もあります。
瑕疵担保責任が適用される範囲
欠陥が見つかれば、なんでもかんでも適用されるのかというと、そういう訳ではありません。
雨漏り・シロアリ・構造上の欠陥や腐食・境界の不備・土地の埋設物・配管の詰まりなど
※住宅設備の修復に関しては上記に該当しませんが、引き渡しから7日以内に不具合があった場合、売主側が負担して修理する必要があります。
これらに該当する箇所以外は基本的に対象外となるため、本来なら建具の建て付けや壁紙の剥がれ・汚れ、畳の色あせなどに関して責任を問われることはありません。
売主&買主ともに承諾済みで契約となれば問題はないのですが、やはり買主さんからすると「ここが汚れてるから修繕して欲しい」「値引きして欲しい」など要望が出てきます。
気持ちよく取り引きするためにも、どんなに小さな不具合でも事前に伝えるべきです。
売主が住みながら気になっている箇所は、買主さんだって必ず気付きます。
責任を負う必要はないとはいえ、隠したまま契約するとトラブルに発展するケースもなきにしもあらずです。
全て伝えた上で「修繕して引き渡す」のか「現状のまま引き渡す」あるいは「現状のまま値引きする」のかを決めるといいです。
我が家も特に告知すべき重要な欠陥こそはありませんでしたが、気になっている点は全て見学者さんにお話ししました。
不動産屋さんには消防署のサイレンの音まで言う必要はないでしょう。
と言われたのですが、何でも黙っておけない性格の私なので全て話してしました^^
実際、消防署がすぐ近くにあるので買主さんも検討がつくでしょうし、そういった質問も何度か受けましたしね。
最終的に我が家の場合、
お風呂場のドアのヒビ割れに関しては、擦りガラスを新しく交換し、水回りのハウスクリーニングを入れることで話がまとまりました。
生活する中で、一番汚れるのが水回りなので、ハウスクリーニングの提案は、内覧していただいた皆さんに喜んでいただけました。
他に伝える義務のないトラブルで挙げられるのが、以下のご近所トラブルです。
・ご近所さんのピアノの練習の音が気になる
・ご近所さんに厄介な人がいてトラブルになる
ご近所トラブルを理由に住み替えを検討し、家を売る人もいますよね。
いずれも気にせず暮らせる人も中にはいるでしょうから、敢えて伝える必要はないのかもしれません。
ご近所トラブルになると、女性は特に気にされるでしょうから、言ったことにより買い手が逃げていく可能性もありますよね・・・
正直に話してしまう私でも、ご近所トラブルについては言わないかも!?
自分で判断つきにくい場合は、不動産会社の担当さんに相談してみるといいです。
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