2020年問題！不動産売却のタイミングは？

「2020年問題」というのをご存知でしょうか？　

過去には「2000年問題」という電子機器にまつわる問題がありましたが、今回は2020年と聞いて、大方の人は東京オリンピックを想定するのではないでしょうか。

その想定通り、東京オリンピックの開催に向けて、価値がだんだんと高騰してきた不動産関連商品が、その開催後に急速に低くなってしまうのではないかという懸念があります。

実際、私が仕事の都合でよく行く文京区でも、非常に多くのマンショが建設されていますが、不動産会社の方の話では、オリンピック景気を目当てにしたものだと言われていました。

以下では、上記のような、2020年までは不動産価格が上がり続けるという見解について、その根拠や背景について紹介するとともに、高額で売却できるタイミングについて見ていきたいと思います。

2020年まで不動産価格が上がるという見解の根拠

2013年頃から始まったアベノミクス効果は、株式価格を押し上げ、雇用を創出することに成功しました（実質的な効果に賛否があるにせよ）。これらに伴い、不動産価格も上昇してきましたが、この価格上昇の根拠となっている事柄について、少し細かく見ていきましょう。

海外投資家からの資金流入

一つ目は、海外投資家からの投機的な資金流入です。世界中が注目するオリンピックというイベントですから、多くの経済効果が生まれるのはいうまでもありません。それを目当てに海外の個人や機関投資家が投機的に買い付けていることが、不動産価格の上昇を支えていると言われています。

節税対策による不動産購入

二つ目は、節税の対策として不動産物件を購入する人が増えたことによるものです。

2015年に相続税法が改正されました。これによって一般の家庭でも非課税に相当する項目が少なくなる形になりました。言い換えれば実質的に増税が施工された結果になっています。

この増税の負担を避けるために、不動産物件を購入する人が増えたために、不動産価格が上がるという形につながりました。

金融緩和

三つ目は金融緩和によるものです。

これまでは不動産投資をしようとしても、その資金源としての不動産ローンの障壁が多くの人たちの参入を拒んできました。つまり、不動産ローンの審査がきびしかったり、金利が高くてローンを利用しづらい状況だったのです。

これが低金利で、割と審査も通りやすいものとなってきたため、サラリーマンを始め、多くの人が参入できるようになりました。

不動産ローンはメガバンクの金利とも結びついていますが、それらメガバンクの長期金利が0.3〜0.5％と低くなっていることが、不動産ローンを低くしていることの背景となっています。

これら三つのことが主に不動産価格の上昇していることの根拠と見られています。
「2020年問題」という点で考えれば、一つ目にあげたオリンピック景気がもっとも重要ですが、その他の二点が、オリンピック景気の下支えとなっていることも考えられ、やはり三つの点が重層的に積み重なっていることの結果と見るのが妥当のようです。

2020年以降の不動産価格は下落するのか？

これまでは不動産価格の上昇の根拠を見てきましたが、では、肝心のオリンピックが終わったら、急速に不動産価格は下落していってしまうのでしょうか？

やはりこの問題もいくつかの側面から見ていきましょう。

一つ目は、オリンピックの終わりとともに、海外投資家をはじめ、多くの投資家が一気に不動産物件を売却し始めて価格が急落するという見方です。

これは客観的に見ても至極妥当な考えで、多くの人がこの見解を支持しているようです。

したがって、不動産物件を保有している投資家は、高額で売却して売り抜けようとするには、オリンピックの直前か、少し前の2019年頃を見計らうのがふさわしいようです。

更に言えば、2020年にオリンピックが終わって直後あたりが最も不動産物件が売却され、最も価格下落が期待できそうな時期ですので、その時期にまた物件を購入することが、次の売却益獲得に繋がると言えるでしょう。

二つ目は、過剰なマンション建設による価格下落です。

冒頭でも触れましたが、現在、都内を中心に過剰と言えるほどの新築マンションが建設されています。この過剰建設によって供給過多の状態に陥っており、そのため徐々にマンション価格は低下しつつあります。

最も供給過多の状態となりそうな2020年には更に価格の下落が進行し、オリンピックの終わりとともに急速に下落することが予想されます。

高額な売却益を得て次の投資に繋げる

以上、いわゆる「2020年問題」にまつわる問題、不動産価格の上昇や閉幕後の急落などについての見解を紹介してきました。
同時に、いつ売却すれば最も高額な利益が得られるのかということについても触れてきました。

不動産価格は一つのイベントだけでなく、市場の多くの要因が複合化して決まってくるものです。しかし、オリンピックほどの世界イベントとなれば、やはり価格に決定的な要因となることも間違いありません。

いかに高額な売却益を得て、いかに次の投資のために買い付ければいいのか、上記の記事も参考にして実践することをおすすめします。